あの第一声を忘れないんだ

下書き(3○○日前)の表記に時の流れを感じつつ。以下、カラフト伯父さんの初日公演を見た夜に書いた感想の下書きを、手入れせずにそのままアップ。

エンジン音がかかってライトの中に人影がみえて、冗談ではなくずっと「伊野尾君?で、あってる?」って考えていた。 3人芝居で、男性は升さんと伊野尾君しかいないし…ってなるとあれは伊野尾くんだ…!って消去法を使ったくらいにはパニックだった。だって、あまりにも、「男の人」だったから

今年25歳になる成人男性捕まえて何言ってるんだって思われるかもしれないけど、前日にあんなanan*1見せられた身としては、そこにいる伊野尾君が「男の人」の姿をしすぎていて、それだけで息が止まりそうだった。

無言のまま時間が流れて、早く解放されたくてしかたなくて(笑)だけど、伊野尾君の第一声が聞こえた瞬間に、今度は比喩ではなく本当に息が止まった。頭の中に驚きと安堵の気持ちが一度に押し寄せてきた。緊張の糸が一度切れて、また張りなおされた感じ。背筋伸ばしたまま、ずっと膝の上のハンカチを握ってた。

聞き慣れない伊野尾くんの声、今まで一度も聞いたことない声だった。初日の空気の中で聞いた伊野尾君のあの声は一生ずっと忘れないと思うし、忘れたくない。

徹君の出ているシーンはコミカルなシーンはないと思っていたから、意外にも笑いがちりばめられたストーリーにほっとしつつ。たまに「今のただの伊野尾くんだろ!笑」って思うシーンもあって。神戸弁を話す姿、ただ歩く姿にいちいちどきどきして、好きだなぁって思って。あっという間に場面が進んでいった。


そして、あの第五場がきた。

ただ、逃げだしたくなった。徹君の叫びと向き合えなかったことももちろん、そこにいる伊野尾くんが自分の勝手な想像を超えすぎていて。私のキャパシティじゃ受け止めきれなくて、本気で何度も席を立ちたくなったし、背もたれにすごく力をかけてしまった。リクライニングだったら完全に倒れている。すすり泣く声もたくさん聞こえたけれど、涙腺が弱いはずの私の目から涙はでてこなかった。ただただ、圧倒されてしまっていて、ああ、私このまま泣けないのかもしれないとどこか冷静な自分もいた。

前にUSJの音楽が聞こえるジェットコースター*2
怖くないからと乗せられた時があった。乗っている最中にきゃーとか怖いーとか叫び声をあげてしまえばよかったのに、怖くて何も言えず声も出せずただ耐えて、終わると同時にわんわん泣き出したことがあった(成人している)(やっぱり絶叫は苦手だ)

それに近いものを感じた。コミカルなシーンの積み重ねは徐々にあがっていくジェットコースターみたいで、思っていたより重い話じゃないのかな、って安心?した時に、そこからどんっと落下。さらに落下していく時間が長くて声が出せなかったし、正直伊野尾君が泣いていたかどうかも観劇後には思い出せなかった。くらい、衝撃的だった。 だから、終わって、会場に拍手があふれた時もまだぼーっとしていて。でも立ちたくてうずうずして、立って拍手をしたい、そんな気持ちで立ちあがる会場を見た伊野尾君が眉毛あげて小さく「おっ」って言ったのが本当に可愛くて仕方なくて…って打ちながら泣きそうなんだけど… 最後一人でお辞儀する伊野尾君にこの会場にいるすべての人が全力の拍手を送っている(ように聞こえた)んだって思ったら涙がじんわりでてきた。そのまま一度席に座って「大丈夫?」って聞かれた瞬間に、なんか堰を切ったように涙が止まらなくてわんわん泣いた。かっこいいかっこいい好きだって。グローブ座の真ん中に立つ伊野尾君を見れて良かったなって。あんな姿みせられて、全然大丈夫なんかじゃない

正直ドラマの中の伊野尾君は、いつもの伊野尾君の延長線のように感じていた。演技がうまくなったとか、あんまりピンときてなくって。いつだって伊野尾君だな可愛いなくらいに思っていたから。 あーーこんなんずるいじゃんかーーーって伊野尾君の両肩つかんでぐわんぐわんしたいくらいです。何が不安と楽しみが半々だよ!?ああ八つ当たりだよ!!すごい努力したんだろうけど、ほらアピールしてくれないからさ!こちらは勝手に想像して勝手に感動する癖がつきました!!

ってことでカラフト伯父さん初日を見て思ったことをだらだらと書き綴りました。満足。はあ。 色んな人に見てほしいけど私もいっぱい見たい(最大のブーメラン)

*1:中村アン表紙

*2:ハリウッドなんちゃら